基金のご案内

活動概要

女優夏目雅子は1985年(昭和60年) 27歳の若さで急性骨髄性白血病により急逝いたしました。

癌は近年も増加の傾向にあり、長らく日本人の死因のトップになっております。しかし治療法は外科治療法に加え、放射線療法・化学療法・免疫療法・遺伝子療法などの治療法を組み合わせる「集学的治療法」が用いられ、医療の加速的な進歩により治癒率は日々向上しております。

医療の進歩の一方でその副作用も問題となっております。
癌治療における代表的な副作用に「脱毛」がありますが、脱毛された患者の方の精神的苦痛・不安感等は健康人には計り知れないものです。

私どもは夏目雅子の遺志を継ぎ1993年(平成5年)12月、癌治療の副作用による脱毛に悩む方々へカツラの無償貸与を開始しました。
同時に骨髄移植のドナー登録の呼びかけとともに正しい知識の啓発も推進しております。

夏目雅子が急性骨髄性白血病で急逝した1985年(昭和60年)当時、白血病は不治の病とまで言われ、現在のような骨髄移植などもほとんど行われていなかった時代です。
女優復帰を強く願い、それを生きる希望にしていた夏目を慮って、脱毛などがない副作用の少ない薬での治療から始めました。

「あの時、副作用のことなど気にせず、なぜ強い薬から使わなかったのか」
雅子を失った家族の大きな後悔からこの基金は生まれました。
「脱毛を恐れず積極的な治療をおこなって元気になっていただきたい」
これが当基金の切なる願いです。